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女の子って何でできてる?

お砂糖、スパイス
...それから素敵なもの全部。

女の子って、そんなものでできているの。

マザー・グースが言ってた。

甘くて、ふわふわで、かわいい。
それが女の子なの。



...本当に?

お砂糖は1kg、スパイスはほんの数mgで致死量になっちゃうものもあるんだって。

痺れるくらい、甘い毒。

それが"かわいい"。

少女はみんな、"かわいい"中毒なの。


...ねぇ、もう一回聞くね。

女の子って何でできてる?

当館について

この身を蝕む毒になっても、耽美で退廃的なこの気持ちは止められない。

ヲカシナ標本館は、そんな"かわいい"を貫く全ての"少女"のために生まれました。

かわいくて、ふわふわで、きらきらしてて...
そんな可愛い女の子。

でもお化粧で飾ったその可愛いお顔の皮を剥げば、無邪気で純粋な暴力性...。

世界一素敵な二面性を持つ生き物、それが"少女"。

そんな貴女の両面にふさわしい特別な"標本"を、館長 ニシハラヒビキが、ひとつひとつ"かわいい"の おまじないをかけてお仕立てします。

Items

館長あいさつ

ピンクが嫌いでした。

とても可愛い色だから。

どうしても、「可愛くない私」に「相応しい」色だと思えなかったのです。

自分で決めたルールに縛られる、頭が硬くて生きづらい子どもでした。

可愛いものが大好きでした。

母の道具箱に眠る、古いリボンやフリルのレース。

手芸屋さんのキラキラした大きなビジュー。

アンティーク屋さんの銀製品。

入浴剤やいろんな色の石鹸が可愛いガラス瓶に詰められたお店。

それらが私の日常を満たしてくれたら、どれだけ素敵だろうと考えていました。

でも私は「可愛い」という理由だけで、身の回りのものを選べなくなってしまいました。

自らに課した制約の中で、ちまちまと必要な時だけ、身の回りの品を買い求める日々。

大人しく地味な私を演出してくれる品々は、私の心の片隅を守り、私を安心させてくれました。

13歳になる頃、私の最も身近な手回品はペンケースでした。

私を安心させてくれる色、形をしたシャープペンシルや、片側からだけ使うことを許された消しゴムが身を寄せ合って暮らしていました。

その、最も触れ合う機会の多いペンケースに、私は並々ならぬ制約を設けました。

形はこうでないと嫌、色はこうでないと嫌。

モチーフは...縫製は...素材は...

あげ出したらキリがありません。

私はついに、自らの手で作ることにしました。

幸い近所に手芸店がありましたので、藁にもすがる思いで、使い道のなかったお小遣いを手に足を運びました。

可愛いフリルやレース、美しいボタン、様々な布。

それらは私の固まった心を癒し、私の存在を認めてくれるようでした。

私はやっぱり、可愛いものが大好きだったのです。

そうして、祖母から借りた古いミシンを使って作り上げた最高のペンケースは、私の卒業式までずっと、学生鞄に入っていました。

ピンクが嫌いでした。

可愛い色だからです。

でも、私は可愛いものが大好きです。

本当の私を苦しめるのは、世間の目ではなく、私自身でした。

私にとって可愛いと思えるものを、何一つ妥協することなく、とことんこだわって作れば、私はそれを認めざるを得なくなります。
「相応しい」「相応しくない」ではなく、ただ「可愛い」から、側に置きたくて仕方なくなるのです。

ですから私は、とことんこだわった"かわいい"ものを作り続け、私を唸らせ続けます。

そうして、私が心から好きなものに囲まれて生きることが、たまらなく楽しいのです。

私は大人になった今も、可愛いものを見ては手を叩いて喜び、くじを引く時はいまだにこっそり薬指と小指で掴むおまじないをするような夢みがちな人間です。

さぁ、共に参りましょう。

私と同じ"かわいい"を貫く全ての"少女"へ。

これからは「可愛い私」に「相応しい」品を。

私は今、ピンクが好きです。


館長(制作アーティスト)

ニシハラ ヒビキ

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